【ジャパンカップ2025】レース回顧

ジャパンカップ2025は、今年も国内外の実力馬が集結し、レース前から大きな注目を集めました。

この記事では、レースの展開、各馬の勝因・敗因を詳しく振り返っていきます。


■ ジャパンカップ2025 レース結果(上位)

着順

馬名タイムオッズ
1着48外 カランダガン セ4 456kg
バルザローナ騎手 58.0kg グラファール厩舎
2:20.3 (33.2)
レコード
6.2倍
4人気
2着715マスカレードボール 牡3 470kg(0)
ルメール騎手 56.0kg 美浦・手塚久厩舎
2:20.3 (33.4)
2.5倍
1人気
3着714ダノンデザイル 牡4 508kg
戸崎圭騎手 58.0kg 栗東・安田厩舎
2:20.8 (33.8)
2.1/2
5.0倍
3人気

(※ブログで確定結果を入れてください)


■ レース展開|

今年のジャパンカップは、スタート直後にアドマイヤテラが躓いて川田騎手が落馬するアクシデントから始まった。

主導権を握ったのはセイウンハーデスで、序盤からしっかり飛ばしていく形。レース全体はミドルペースで流れた。

人気各馬では、クロワデュノールが4番手の内にポジションを取り、マスカレードボールは中団外め。その直後にダノンデザイルとカランダガンがつけ、さらに1枠から外へ持ち出したジャスティンパレスが続くという隊列で進んだ。

大きな動きがないまま直線へ。残り400m付近まではセイウンハーデスが粘るも、クロワデュノールが先頭へ。そこへ外からマスカレードボール、さらに世界ランク1位の外国馬カランダガンが鋭く追い込み、2頭の一騎打ちに持ち込んだ。

最後はカランダガンがわずかに前へ出てレコードタイムでゴールイン。外国馬としては20年ぶりのジャパンカップ制覇という快挙を成し遂げた。

2着は1番人気のマスカレードボール、そこから2馬身半差の3着にダノンデザイル。2番人気クロワデュノールは4着に終わった。


■ 勝ち馬の勝因|

● ① 日本の高速馬場に対応

主戦場である欧州の芝は長く、タフな馬場が多いため、日本の高速馬場へ対応できるかどうかがこれまで外国馬最大の課題とされてきました。

しかし、ダノンデサイルに敗れたドバイシーマクラシックでは、上がり3F32秒28という高速上がりを記録し、速い時計への対応力を十分に示しています。今回もその能力をしっかりと証明した形となりました。

● ② マスカレードボールを見ながらレースをできた

スタート後は無理に行かず、馬なりのまま中団へ。前にいるマスカレードボールを射程圏に入れながら理想的な立ち回りができた。

“差し切れる脚がある”という自信があってこその余裕あるレース運びで、直線では一緒に追い出してしっかりと交わし切る完勝の内容だった。

● ③ 上がり3Fメンバー最速

東京コースでは上がりタイムが重要になる中で、マスカレードボールより0.2秒速い33.2秒のメンバー最速の末脚を発揮して差し切り勝ち。舞台適性の対応と決め手の違いを示す内容だった。


■ 惜敗馬の敗因|位置取りとコース取りが明暗を分けた

● 2着馬 マスカレードボール

位置取りは理想的で、直線に向いた際には少し内にモタれる面を見せて加速に時間を要したものの、これはいつもの癖の範囲。

最後はしっかり力を出し切ったが、今回は相手が一枚上だった。

● 3着馬 ダノンデザイル

中団で流れに乗りつつ、道中では外からじわじわ上がってきたマスカレードボールを“斜め前”に見ながらレースを運ぶ形に。直線でもその位置関係が続いたため外に持ち出せず、追い出しがわずかに遅れる展開に。ただ、これはおそらくルメール騎手が意図して取った立ち回りで、「さすがルメール騎手」と思わせる巧さが光りました。

スムーズにエンジンをかけられていれば、もう少し際どい勝負になっていた可能性もあるだけに惜しい内容。それでも今回は仕方のない3着だったと思います。


■ まとめ|

今年のジャパンカップは、スタート直後にアドマイヤテラが落馬するアクシデントから始まり、波乱の幕開けとなりました。

レースは予想外にもセイウンハーデスが飛ばして逃げる展開に。それでも終わってみれば、掲示板は5番人気以内の馬で占められ、ジャパンカップらしい実力馬同士の決着となりました。各馬で仕上がり具合に差はあったものの、総じて力を出し切った見応えある一戦だったと思います。

勝ち馬カランダガンについては、日本の高速馬場にも対応できそうなタイプで、人気次第では買い目に入れるつもりでいました。しかし今年はドバイシーマクラシックから数えてこれが6戦目というタフなローテーションに加え、芝での追い切りタイムも物足りなく映ったため、最終的に“消し”の判断に。それでも実際には、欧州のタフな馬場と日本の高速馬場という全く異なる条件を克服し、世界No.1ホースであることを改めて証明する圧巻のパフォーマンスでした。

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