ステイヤーズステークス(GⅡ)は、日本競馬で最も距離が長い 芝3600m で行われる特殊条件の重賞。
他のレースとは求められる適性が全く異なるため、毎年 過去傾向がそのまま結果に直結しやすい のが特徴です。
この記事では、過去10年のデータをもとに初心者にも分かりやすく解説します。
■ ステイヤーズS2025:基本情報
- 開催場所:中山競馬場
- コース:芝3600m(内回りコースを2周)
- 時期:12月6日(土)
- 出走条件:3歳以上オープン (国際)(特指) 別定戦
スタミナ血統・長距離実績・中山適性 が強く問われるレースです。
■ 中山芝3600mコース特徴

JRAの平地競走で最長距離となる 中山芝3600m は、年間で ステイヤーズステークス(GII) のみに使用される非常に特殊なコースです。スタンド前からスタートし、直後にゴール前の急坂へ。1コーナー半ばまで上りが続き、そこから2コーナー〜向こう正面半ばまでは下りへと転じます。
レイアウトは 内回りコースを2周 する構造で、合計 8回のコーナー を通過し、 ゴール前の急坂(110m・高低差2.2m)を3回 超えるタフな設定。起伏の激しい中山ならではの「小回り+長距離+アップダウン」が組み合わさった国内屈指のスタミナ勝負となります。
最初のコーナーまでの距離は約340m。基本的にはスローペースになりやすいものの、ロスなく立ち回れる コーナーワークの上手さ、長く脚を使える 豊富なスタミナ、そして残り1000mから始まる各騎手の 早めの駆け引き が勝敗を左右します。
中山コース全般の傾向通り、ここでも 先行馬が有利。位置取り・コース取りの巧さが求められ、騎手の戦略が結果に直結する舞台です。
■ 過去傾向①:人気別成績
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1番人気 | 4-1-1-4 | 40.0% | 50.0% | 60.0% |
| 2番人気 | 1-3-1-5 | 10.0% | 40.0% | 50.0% |
| 3番人気 | 1-1-2-6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
| 4番人気 | 0-1-3-6 | 0% | 10.0% | 40.0% |
| 5番人気 | 0-1-1-8 | 0% | 10.0% | 20.0% |
| 6番人気以下 | 4-3-2-78 | 4.6% | 8.0% | 10.3% |
▶ 上位人気馬の信頼度はまずまずですが、過去10年で10番人気以下から馬券に入ったのはわずか2頭だけ。人気薄が絡むこと自体はありますが、いわゆる大穴が激走するケースはかなり少ないのが特徴です。
■ 過去傾向②:枠番傾向
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1枠 | 1-0-2-8 | 9.1 | 9.1 | 27.3 |
| 2枠 | 0-1-1-11 | 0 | 7.7 | 15.4 |
| 3枠 | 2-0-2-12 | 12.5 | 12.5 | 25.0 |
| 4枠 | 1-2-1-15 | 5.3 | 15.8 | 21.1 |
| 5枠 | 1-1-0-17 | 5.3 | 10.5 | 10.5 |
| 6枠 | 1-1-2-15 | 5.3 | 10.5 | 21.1 |
| 7枠 | 2-4-1-13 | 10.0 | 30.0 | 35.0 |
| 8枠 | 2-1-1-16 | 10.0 | 15.0 | 20.0 |
▶ 過去の傾向を見ても、枠番によるパフォーマンスの差は小さく、枠順が結果に大きく影響する傾向は見られません。
■ 過去傾向③:脚質別成績
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 逃げ | 1-2-1-9 | 7.7% | 23.1% | 30.8% |
| 先行 | 5-3-4-22 | 14.7% | 23.5% | 35.3% |
| 差し | 4-5-2-36 | 8.5% | 19.1% | 23.4% |
| 追い込み | 0-0-3-40 | 0% | 0% | 7.0% |
▶ 直線の短い中山コースでは、極端な後方待機は不利となるが、一定の位置を確保していれば位置取りの差はそこまで大きくはならない。
■ 過去傾向④:前走クラス別成績
| 前走クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 3勝クラス以下 | 2-3-2-24 | 6.5% | 16.1% | 22.6% |
| オープン(L含む) | 2-1-1-24 | 7.1% | 10.7% | 14.3% |
| GⅢ | 0-1-1-10 | 0% | 8.3% | 16.7% |
| GⅡ | 5-5-6-44 | 8.3% | 16.7% | 26.7% |
| GⅠ | 1-0-0-4 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
▶ 条件クラスからの挑戦馬でも十分に通用しており、過去の傾向からも成績は悪くありません。
その中でも「折り合いがつくこと」と「距離適性があること」が好走の大きなポイント。
スタミナが問われるレースだけに、この2点を満たす馬を選ぶのが狙い目と言えそうです。
■ 過去傾向⑤:前走の距離別成績
| 前走距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 2200m以下 | 0-1-3-33 | 0% | 2.7% | 10.8% |
| 2400m以上 | 10-9-7-74 | 10.0% | 19.0% | 26.0% |
▶ 前走が2200m以下のレースだった馬は、過去10年で一度も勝ち馬が出ていません。
一方で、前走2400m以上の長めの距離を使ってきた馬は好成績が目立ち、明確に相性が良い傾向となっています。
長距離適性やスタミナの裏付けが重要になるレースだけに、前走の距離はしっかりチェックしておきたいポイントです。
✔ ステイヤーズステークスの狙い馬 条件まとめ
- ステイヤーズSのリピーター
- 芝3000m以上で実績がある馬
- 前走2400m以上のレースを使ってきている
- 折り合いに心配のない馬
■ まとめ:
3600mを走る特殊条件の重賞であるため、
適性の有無が極端に結果に出やすいのがステイヤーズS。
そのため毎年のように
“同じ馬が馬券に来る”
という傾向が見られます。
今年のステイヤーズステークス予想でも、
ぜひ今回の過去傾向を参考にして頂ければ幸いです!


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