ファンタジーステークスは、毎年2歳牝馬の実力馬を占う重要な一戦です。過去10年のデータを分析すると、人気・脚質・枠順・前走傾向に一定の傾向が見えてきます。ここでは、初心者から中級者まで理解しやすく、今年の予想にも役立つ形で整理しました。
基本情報
- 開催時期:11月1日(土)
- コース・距離:京都競馬場・芝1400m(右・外回り・Bコース)
- 出走条件:2歳オープン 牝 (国際) (指) 馬齢戦
京都芝1400mのコース特徴

京都芝1400mの外回りコースは、上級条件や重賞で多く使用される舞台で、内回りコースとは異なる特徴があります。ここでは、コース形態や展開の傾向、狙いどころを詳しく解説します。
1. コース形態の特徴
スタートは向正面の2コーナー出口付近で、3コーナーまでの距離は約512mと長め。コーナーは内回りより緩やかですが、3コーナーにかけて4.3mの上り坂があります。
坂の頂上から4コーナーにかけて一気に下り坂になり、下りで勢いをつけてペースを上げる展開が多く見られます。4コーナー出口では馬群が広がりやすく、差し馬が狙いやすいポイントです。
2. 直線の特徴
ゴール前の直線は約400mとやや長めで平坦。内回りに比べて逃げ・先行馬の有利さは薄れ、差し・追い込み馬も力を発揮しやすい舞台です。特にスピードや瞬発力を持つ馬は、直線で一気に勝負を仕掛けることが可能です。
1. 人気傾向
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1番人気 | 2-2-2-4 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
| 2番人気 | 1-0-1-8 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
| 3番人気 | 0-1-2-7 | 0% | 10.0% | 30.0% |
| 4〜6番人気 | 5-3-1-21 | 16.7% | 26.7% | 30.0% |
| 7〜9番人気 | 0-2-0-28 | 0% | 6.7% | 6.7% |
| 10番人気以下 | 2-2-4-42 | 4.0% | 8.0% | 16.0% |
過去10年を見ると、
1番人気の勝率はわずか20%とやや低め。ただし連対率・複勝率はある程度安定しており、まったく買えないというタイプではありません。
一方で、2〜3番人気も勝率・馬券内率ともにそれほど高くなく、上位人気の信頼度は総じて低め。
むしろ目立つのは4〜6番人気あたりの“中穴ゾーン”の好走率が高い点。
さらに10番人気以下の大穴でも馬券に絡むケースが一定数あり、荒れやすい傾向が強いレースと言えます。
2. 脚質傾向
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 逃げ | 1-4-0-5 | 10.0% | 50.0% | 50.0% |
| 先行 | 5-1-4-22 | 15.6% | 18.8% | 31.3% |
| 差し | 2-5-4-47 | 3.4% | 12.1% | 19.0% |
| 追い込み | 2-0-2-36 | 5.0% | 5.0% | 10.0% |
過去10年のデータでは逃げ馬の連対率が50%と非常に高く、まずはスムーズにハナへ行ける馬を警戒すべき一戦。
次いで先行馬の成績も優秀で、勝率ベースでは先行馬がもっとも高くなっています。
コース形態としては外回りではあるものの、データ上は差し・追込勢よりも“前々で運べるタイプ”の好走傾向が顕著です。
3. 枠順傾向
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1枠 | 1-3-0-6 | 8.3% | 33.3% | 33.3% |
| 2枠 | 0-1-0-14 | 0% | 6.7% | 6.7% |
| 3枠 | 1-2-1-12 | 6.3% | 18.8% | 25.0% |
| 4枠 | 4-0-0-13 | 23.5% | 23.5% | 23.5% |
| 5枠 | 0-0-3-16 | 0% | 0% | 15.8% |
| 6枠 | 1-2-2-13 | 5.6% | 16.7% | 27.8% |
| 7枠 | 2-1-3-15 | 9.5% | 14.3% | 28.6% |
| 8枠 | 1-1-1-19 | 4.5% | 9.1% | 13.6% |
枠順傾向では4枠の好走率が高いものの、連対率で見ると1枠が最も優秀。今回はBコース替わり初週となるため、馬場が綺麗なうちは内ラチ沿いを立ち回れる内枠が有利に働きやすい。特に1~2枠はロスなく運べる分、展開次第で粘り込みまで視野に入る。
4. キャリア、前走クラス
| キャリア 前走クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1戦 | 4-2-0-25 | 12.9% | 19.4% | 19.4% |
| 2戦 | 4-2-5-43 | 7.4% | 11.1% | 20.4% |
| 3戦 | 1-3-3-24 | 3.2% | 12.9% | 22.6% |
| 4戦 | 1-1-2-11 | 6.7% | 13.3% | 26.7% |
| 5戦以上 | 0-2-0-7 | 0% | 22.2% | 22.2% |
| 新馬 | 4-3-0-25 | 12.9% | 19.4% | 19.4% |
| 未勝利 | 2-0-4-23 | 6.9% | 6.9% | 20.7% |
| 1勝 | 1-3-0-18 | 4.5% | 18.2% | 18.2% |
| オープン | 0-3-3-26 | 0% | 9.4% | 18.8% |
| GⅢ | 2-1-3-16 | 9.1% | 13.6% | 27.3% |
| GⅡ | 1-1-0-0 | 50.0% | 100% | 100% |
今年はまだ2歳GⅡは行われていないため、GⅡ実績の有無は評価項目から除外。キャリアや前走クラスによる成績の大きな優劣も過去データからは見られず、ここではそれらを過度に気にする必要はない
5. 総括:狙い目のポイント
過去傾向から導き出せるポイントは次の通りです。
- 1番人気を抑えつつ、中穴、大穴人気馬にも警戒
- 前で運べる脚質が有利か
- 内外枠の極端な偏りはないが、先行馬は外枠でも注意
- Bコース替わり初週なので当日の馬場状況の確認は必要
ファンタジーステークスは、将来の牝馬クラシック戦線を占ううえで非常に重要な2歳牝馬限定重賞です。ここまでに整理した過去傾向を踏まえ、当日は馬場状態や枠順・展開を加味した最終予想をアップしていきます。


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