8月17日(日)に行われた夏競馬の大一番 札幌記念(GⅡ・芝2000m)
秋のG1へ直結する注目のレースでしたので、展開や勝因・敗因を振り返りながら回顧していきます。
札幌記念2025 レース回顧 (札幌・芝2000m)
レース結果
1着 トップナイフ 横山典騎手 (10番人気)
2着 ココナッツブラウン 北村友騎手 (2番人気)
3着 アラタ 浜中騎手 (13番人気)
払い戻し
単勝 | 9 | 2,560円 | 10人気 |
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複勝 | 9 15 14 | 530円 260円 1,970円 | 8人気 4人気 13人気 |
枠連 | 5ー8 | 1,590円 | 8人気 |
馬連 | 9ー15 | 7,140円 | 27人気 |
ワイド | 9ー15 9ー14 14ー15 | 1,740円 21,700円 9,690円 | 23人気 84人気 62人気 |
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馬単 | 9→15 | 20,750円 | 73人気 |
3連複 | 9ー14ー15 | 193,350円 | 258人気 |
3連単 | 9→15→14 | 1,307,650円 | 1,535人気 |
レース展開
ペースは予想通りアウスヴァールが先手を取って引っ張る形となり、序盤から縦長の展開に。1番人気のホウオウビスケッツは控えて3番手の好位からレースを進めました。
1000m通過は60秒6。時計だけを見れば平均ペースですが、4週目のAコース使用に加え、雨の影響を受けた洋芝という特殊な馬場を考慮すれば、実質的にはタフで速い流れだったといえるでしょう。
3コーナー手前からは各馬が一斉に動き出し、小回りコース特有の立ち回り力と洋芝適性が色濃く問われる一戦となりました。
勝ち馬について
勝ったトップナイフは好スタートを切ったものの無理せず控え、中団やや後方からの競馬。向正面では空いた内をスルスルと進出し、3~4コーナーも経済コースを回って直線入口では早くも3番手へ。そこから直線で抜け出し、完璧な立ち回りでの勝利となりました。荒れた内をあえて選択し、他馬が避けるところを突いた鞍上の好判断・好騎乗が光った一戦でした。
2着のココナッツブラウンは、これまで通り後方からの競馬。3〜4コーナーで外を回って進出し、直線でもしっかりと脚を伸ばして2着を確保。改めて地力の高さを示す内容だった。
3着のアラタは後方3番手でじっくりと構え、向正面でも動かずに脚を温存。3コーナーでは最後方まで下がったが、そこから内を選択してロスなく立ち回り、直線に向いたところでは一気にポジションを上げてきた。最後は鋭い伸び脚を見せて3着に食い込んだ。
敗れた人気馬について
・1番人気ホウオウビスケッツはプラス12kgの影響もあったのか、好位から伸びを欠いて7着。
・3番人気で唯一のG1馬ステレンボッシュは、スタートから中団に構えるも、最後まで見せ場を作れず まさかの15着と大敗を喫した。
まとめ
今年の札幌記念2025は3連単130万馬券になる大波乱の結果となりました。開催は引き続きAコースでの実施。さらに雨の影響で馬場は道悪コンディションとなり、例年の札幌記念とはまったく異なる条件での一戦となりました。
波乱の主役となったのは、10番人気1着のトップナイフと13番人気3着のアラタ。いずれも3〜4コーナーを最内でロスなく立ち回り、直線で鋭く伸びて馬券圏内を確保しました。一般的に荒れていると見られがちな内ラチ沿いでしたが、思った以上に走りやすい状態だったのか、あるいは両馬とも道悪巧者で馬場を苦にしなかったのかは判断が難しいところです。
いずれにせよ、インを突く選択をした騎手の判断が勝敗を分けたといえるでしょう。結果的に外を回った人気馬が伸び切れなかっただけに、今年の札幌記念は騎手の戦略が大波乱を演出した印象的なレースでした。
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