2025年11月9日(日)に京都競馬場で行われたみやこステークス(GⅢ・ダ1800m)は、チャンピオンズカップへの前哨戦として注目を集めた一戦。
例年通りレベルの高いメンバーが揃いました。
◆ レース結果
| 着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | タイム | オッズ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 7 | 12 | ダブルハートボンド 牝4 476kg(0) 坂井騎手 55.0kg 栗東・大久保 | 1:47.5 (36.2) | 6.0倍(2人気) |
| 2着 | 3 | 5 | サイモンザナドゥ 牡5 474kg(-6) 川田騎手 57.0 栗東・小林 | 1:47.5 (35.7) クビ差 | 19.6倍(7人気) |
| 3着 | 4 | 6 | ロードクロンヌ 牡4 494kg(0) 横山和騎手 57.0 栗東・四位 | 1:48.0 (35.8) 3馬身 | 6.8倍(3人気) |
◆ 払い戻し金
| 単勝 | 12 | 600円 | 2人気 |
|---|---|---|---|
| 複勝 | 12 5 6 | 220円 380円 200円 | 3人気 7人気 2人気 |
| 枠連 | 3ー7 | 1,510円 | 6人気 |
| 馬連 | 5ー12 | 5,270円 | 19人気 |
| ワイド | 5ー12 6ー12 5ー6 | 1,720円 780円 1,300円 | 20人気 6人気 15人気 |
| 馬単 | 12→5 | 8,490円 | 31人気 |
| 3連複 | 5ー6ー12 | 8,450円 | 27人気 |
| 3連単 | 12→5→6 | 49,680円 | 151人気 |
◆レース回顧
レース展開:先行争い激化
今年のみやこステークスは、事前の予想通り逃げ・先行勢が揃い、前半から激しい主導権争いとなりました。1コーナーにかけて各馬がポジションを主張し、前半1000m通過は59.3秒。足抜きの良い不良馬場を考慮してもかなり速い流れとなりました。
中盤でもペースが緩むことなく、厳しい消耗戦の様相。そんな中、2番手から早めに動いたダブルハートボンドが直線でもしぶとく粘り、最後まで脚色が衰えずにそのまま押し切ってレコードタイムで重賞初制覇を飾りました。
道中、中団インでじっくり脚を溜めたサイモンザナドゥは、3〜4コーナーで馬群を縫うように上がっていき、直線猛追するもクビ差届かず2着。さらに後方から外を豪快に伸びてきたロードクロンヌが3馬身差の3着に入りました。
ハイペースの消耗戦らしい展開で、前に行った馬が総崩れになる中、粘り切ったダブルハートボンドの勝負根性と、差し勢の中で鋭い脚を見せたサイモンザナドゥ・ロードクロンヌのパフォーマンスが光る一戦となりました。
勝ち馬の内容:ハイペースを押し切ってのレコード勝利
勝利したのはダブルハートボンド。
スタートを五分に出て押していき、2番手を追走。3〜4コーナーで持ったまま先頭に立つと、直線でも他馬を寄せつけず、そのまま押し切ってレコードタイムでの快勝を収めました。
今回が重賞初制覇となりましたが、馬場を味方にしつつも、自らペースを作って押し切る強い内容。展開に恵まれたというより、自ら勝ちに行く競馬で完勝した印象です。
この内容なら、次走予定のチャンピオンズカップでも上位争いが十分期待できる走りでした。
2・3着馬の評価
2着のサイモンザナドゥは、道中は中団インをロスなく立ち回り、直線でもしっかりと脚を伸ばして勝ち馬にクビ差まで迫る好内容。川田騎手の冷静な判断と好騎乗が光りました。
3着のロードクロンヌは、展開を味方につけて自分の競馬に徹し、この馬らしい安定感のある走りを見せました。重賞戦線でも引き続き注目したい一頭です。
負けた人気馬たちの敗因は?
1番人気のアウトレンジは、不良馬場のハイペースに対応しきれず、持ち味の末脚を発揮できませんでした。
馬場と展開が噛み合わなかった印象で、本番では良馬場での巻き返しに期待したいところです。
総評
今年のみやこステークスは、事前の想定通りハイペースの展開となり、差し・追い込み勢に有利な流れになりました。
京都ダート1800mは本来、先行勢が優位なコースですが、馬場状態や隊列次第で傾向がガラリと変わることを改めて示す結果に。
その中で、2番手から押し切ったダブルハートボンドは、足抜きの良い不良馬場を味方につけながらも、自ら厳しいペースを作って勝ち切る強い内容。
展開に助けられた勝利ではなく、地力の高さを証明するレースとなりました。


コメント