2025年10月18日(土)に東京競馬場で行われた富士ステークス(GⅡ・芝1600m)。
マイルCSや香港マイルへ向けた重要な前哨戦として注目された一戦は、想定通りスローペースからの後半瞬発力勝負となりました。
この記事ではレース展開・勝因敗因・次走の狙い馬まで徹底解説し、富士Sの回顧として何を読み取るべきかを整理していきます。
◆ レース展開
スタートはジャンタルマンタルが好発を決めたものの、無理せず3番手に控える形。対して地方馬シャイニーロックが押してハナを主張し先頭へ。2番手にはガイアホースがつける展開。
2番人気マジックサンズはいつも通りダッシュがつかないものの、1枠を利して中団インを確保。ただし序盤から折り合いを欠く場面が見られた。ソウルラッシュは5〜6番手の好位外。ジュンブロッサムとウォーターリヒトはいつも通り後方からの競馬となる。
道中はペースが落ち着き、隊列は大きく動かないまま直線へ。直線入り口でガイアホースが早め先頭に立つと、ジャンタルマンタルも手応え十分に外から追い出し態勢。ただしガイアホースが想像以上にしぶとく粘り込み、そのまま押し切って1着。
ジャンタルマンタルは追い出してからも伸び切れず2着まで。3着にはソウルラッシュが上がり、人気馬の決着になった。
◆ 結果
| 着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | タイム | オッズ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 7 | 11 | ガイアフォース 牡6 496kg(+2) 横山武騎手 57.0kg 栗東・杉山晴厩舎 | 1:31.7 (33.3) | 7.1倍 (3人気) |
| 2着 | 8 | 14 | ジャンタルマンタル 牡4 506kg(+8) 川田騎手 59.0kg 栗東・高野厩舎 | 1:31.8 (33.3) 1/2馬身 | 1.9倍 (1人気) |
| 3着 | 4 | 6 | ソウルラッシュ 牡7 514kg(+2) 団野騎手 59.0kg 栗東・池江厩舎 | 1:32.1 (33.4) 1.3/4馬身 | 7.2倍 (4人気) |
◆ 払い戻し金
| 単勝 | 11 | 710円 | 3人気 |
|---|---|---|---|
| 複勝 | 11 14 6 | 160円 110円 160円 | 3人気 1人気 2人気 |
| 枠連 | 7➖8 | 480円 | 1人気 |
| 馬連 | 11➖14 | 620円 | 2人気 |
| ワイド | 11➖14 6➖11 6➖14 | 270円 580円 250円 | 2人気 5人気 1人気 |
| 馬単 | 11→14 | 1,800円 | 6人気 |
| 3連複 | 6➖11➖14 | 1,020円 | 1人気 |
| 3連単 | 11→14→6 | 7,130円 | 11人気 |
◆ 勝ち馬の勝因
いつもよりダッシュがきき、スローペースになることを見越してか珍しく2番手を確保。そのまま抜かせない粘り込みで勝利をつかんだ。
展開も味方し、さらに斤量差の恩恵も受けて、3年前のセントライト記念以来となる久々の重賞制覇を成し遂げた。
◆ 人気馬の敗因ポイント
1番人気のジャンタルマンタルは好スタートを決め、無理せず控えて3番手のポジション。道中は折り合いも問題なく、直線半ばまでは馬なりで進出しており、見た目には“いつでも交わせる”余力十分の手応えに見えた。しかし、いざ追い出してからは思ったほど弾けず、前を捉えきれないままの2着。敗因としては、過去最高馬体重となる506kgでの出走だった点が大きく、明らかに余裕残しの仕上げだった可能性が高い。
2番人気のマジックサンズはいつも通りスタートで出負けしたものの、1枠だったため無理に位置を取りに行った結果、道中で折り合いを欠いてしまい、直線では見せ場なく失速して10着に敗れた。
◆ まとめ
ジャンタルマンタル・ソウルラッシュはどちらも今回より斤量が2kg重い中での2,3着。ジャンタルマンタルは馬体からも余裕残しが明らかで、仕上がり途上だった可能性が高く、本番での上積みはほぼ確実と見て良さそうですね。
一方で舞台が東京 → 京都に替わることで問われるレースの質が変わるので予想の妙味が生まれるレースになりそうで楽しみですね。
枠順・馬場・展開読みがより重要になるタイプの秋マイル王決定戦になりそうです。


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