【菊花賞2025】過去の傾向分析

日本ダービーに続く“クラシック三冠”最後の一冠・菊花賞。3000mという国内でも稀な長距離戦で行われるため、「ただの長距離適性」では勝てない特殊なレースとして知られています。ここでは過去10年のデータから、好走馬の共通項・軽視すべきタイプを徹底的に分析し、菊花賞というレースの本質に踏み込んでいきます。


基本情報

  • 開催時期:10月26日(日)
  • コース・距離:京都競馬場・芝3000m(右・外回り・Aコース)
  • 出走条件:3歳オープン 牡・牝   (国際) (指) 馬齢戦

京都芝3000mコース特徴

京都芝3,000mは年間でも菊花賞・万葉S・古都Sの3競走のみで使用される“特殊コース”。向こう正面の上り坂途中からスタートし、外回りを1周半=コーナー6回を回る持久力勝負の舞台です。

最初の1コーナーまでは約200〜250mと短いものの、序盤からの激しい位置取り争いはほぼ皆無。多くの馬が馬なりのスローペースでリズム重視の周回に入り、勝負の動きは2周目の向こう正面(=スタート地点付近)から一気に激化していきます。

鍵になるのが「淀の坂」。向こう正面の上りを越えると、3コーナー途中から急な下り坂に突入。この“下りの慣性”をどう加速に繋げられるかが最大のポイントで、ここで仕掛け遅れ=致命傷。下りで勢いを乗せたまま平坦な直線(約404m)に雪崩れ込む構造のため、瞬時にギアを上げられる加速力も現代では必須となっています。

スタミナは大前提。しかしそれ以上に問われるのは「騎手のペース判断」と「仕掛けのタイミング」。長距離だからこそ“乗り方ひとつで結果が変わる”と言われる、騎手の腕が圧倒的に問われるコースです。

過去10年の傾向

◆枠順傾向

枠番着別度数勝率連対率複勝率
1枠1-0-0-195.0%5.0%5.0%
2枠4-2-0-1420.0%30.0%30.0%
3枠1-0-0-195.0%5.0%5.0%
4枠0-1-1-180%5.0%10.0%
5枠0-2-3-150%10.0%25.0%
6枠1-2-0-175.0%15.0%15.0%
7枠2-2-4-216.9%13.8%27.6%
8枠1-1-2-263.3%6.7%13.3%

2枠の成績が最も優れているものの、全体的な枠順傾向で見ると6枠以降の外枠の好走が年々増えてきており、外枠優勢の流れになっている。


◆脚質傾向

脚質着別度数勝率連対率複勝率
逃げ 1-0-1-127.1%7.1%14.3%
先行4-4-4-2610.5%21.1%31.6%
差し5-6-4-656.3%13.8%18.8%
追い込み0-0-1-450%0%2.2%

追い込み勢の成績はあまり良くないが、過去の傾向を見てもペースはスローになりやすいため、いわゆる“長距離スタミナ勝負”というよりも 最後に瞬発力を使えるかどうかが問われるレース になるケースが多い。

▶つまり狙いは

「中団前後で脚を溜め、直線ラストでしっかり脚を使えるタイプ」


◆前走ローテ ―王道ローテの信頼度は圧倒的

  • 神戸新聞杯組:過去10年で馬券内率43.3%を占める王道ローテ
  • セントライト記念組:関東馬中心、ローテとしては2番手評価

特筆すべきは、前走で3着以内に好走していた馬の信頼度の高さです。過去データでは、前走3着以内だった馬の馬券内率が 83.3% に達しており、非常に優秀な好走率を誇っています。


◆人気別傾向

単勝人気着別度数勝率連対率複勝率
1番人気4-0-3-340.0%40.0%70.0%
2番人気1-3-0-610.0%40.0%40.0%
3番人気2-0-1-720.0%20.0%30.0%
4番人気1-3-0-610.0%40.0%40.0%
5番人気1-1-1-710.0%20.0%30.0%
6〜9番人気1-2-3-342.5%7.5%15.0%
10番人気以下0-1-2-860%1.1%3.4%

1番人気はある程度信頼できるものの、2番人気以下の上位人気馬については信頼度がやや低めとなっている傾向です。


◆総まとめ ―菊花賞で「狙える馬・避けたい馬」

✅ 積極的に狙いたいのは

  • 神戸新聞杯で上位好走し、かつ瞬発力もあるタイプ
  • 中団前後で折り合いよく運べる“瞬発力体質のステイヤー”
  • 騎手で決めるのも面白いかもしれない

⚠️ 軽視したいのは

  • 前走凡走 → 理由なく巻き返し狙いのタイプ
  • キャリアを重ねすぎて成長より完成度のピーク感が見える馬

これをベースに今年の枠順・馬場・展開予想を踏まえて、具体的な最終結論へとアプローチしていく形になります。

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