2025年8月に札幌競馬場で行われた【キーンランドカップ(GⅢ・芝1200m)】は、スプリンターズSへ向けた重要な前哨戦として毎年注目を集める一戦です。
今年もG1馬やサマースプリントシリーズを賑わせてきた実力馬が揃い、熱戦となりました。ここではレース結果の振り返りと、勝因・敗因の分析、そして今後に繋がる注目ポイントを整理していきます。
レース結果と展開
レース結果
1着 3枠5番 パンジャタワー 牡3 57kg 松山騎手
2着 3枠6番 ペアポルックス 牡4 57kg 松若騎手
3着 8枠16番 カルプスペルシュ 牝3 53kg 横山武騎手
払い戻し
単勝 | 5 | 550円 | 2人気 |
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複勝 | 5 6 16 | 230円 250円 220円 | 3人気 4人気 2人気 |
枠連 | 3ー3 | 2,980円 | 9人気 |
馬連 | 5ー6 | 2,870円 | 10人気 |
ワイド | 5ー6 5ー16 6ー16 | 1,170円 690円 1,050円 | 13人気 2人気 7人気 |
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馬単 | 5→6 | 4,670円 | 13人気 |
3連複 | 5ー6ー16 | 5,780円 | 10人気 |
3連単 | 5→6→16 | 30,510円 | 55人気 |
レース展開
スタートから各馬が積極的に前を狙い、例年通りのハイペース気味の流れに。1番人気のウインカーネリアンが主導権を握り、ペアポルックスは控えてその直後につける。外枠から好発を決めたフィオライアが2番手、その外にカルプスペルシュが3番手で追走する展開となった。
直線に向くと、逃げ粘っていたウインカーネリアンの脚色が鈍り、内で脚を溜めていたペアポルックスが抜け出す。しかし、大外から伸びてきたパンジャタワーが鋭い末脚を繰り出し、ゴール前で一気に差し切って勝利。2着ペアポルックスに3/4馬身差をつける完勝だった。3番手からしぶとく粘ったカルプスペルシュが、2着から1/2馬身差の3着に入った。
勝因分析
勝ったパンジャタワーは、好スタートからスムーズに外へ持ち出す松山騎手の好騎乗も光り、力強い内容での勝利となりました。
前走のG1制覇が決してフロックではないことを改めて証明し、次走の海外G1へ向けて最高のステップとなる一戦でした。
敗因分析:人気馬たちの走り
- ウインカーネリアン(1番人気)は逃げて5着と物足りない内容。騎手のレース後のコメントで仕上がり途上だった模様。
- カルプスペルシュ(3番人気)は力を出し切った内容だがフィオライアと枠が逆なら2番手につけて2着はあったかも
- ペアポルックス(4番人気)はうまく内で脚を溜めることができ、今回は勝ち馬が強かっただけで納得の内容
キーンランドカップ2025から見える今後の注目点
- 今回は叩き台ながらこれだけの内容。パンジャタワーは次走の海外G1を含め、さらに楽しみが広がる一戦となった
- ウインカーネリアンの巻き返しは? 次走以降どれくらい上積みがあるかになるが年齢的に不安は残る内容。
- 今回は若干内前有利の馬場状況だったので、それを踏まえて今後の参考にしていきたい
まとめ
2025年のキーンランドカップは、例年通りのハイペースとなりましたが、Bコース替わり初週ということもあり、内前有利の馬場状態。その中で勝利を収めたパンジャタワーにとっては、今後が非常に楽しみになる内容でした。一方で、他馬にとってはスプリンターズステークスへ向けて課題と収穫が浮き彫りとなった一戦でもありました。
勝ったパンジャタワーは、父タワーオブロンドンの血統から1200mは合うだろうと思われていたものの、古馬と同じ斤量を背負い、新馬戦以来の1200mで重賞級の古馬のスピードに対応できるかが大きな不安材料でした。そのため馬券的には評価を下げてしまいましたが、実際には強い内容での勝利。改めてポテンシャルの高さを示す結果となりました。
新星の登場で短距離路線が一気に面白くなり、次走の海外G1が本当に楽しみになりました。今後の国内短距離G1戦線でも大きな存在となってくれそうです。
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